雅楽の解説




 「雅楽」という言葉は、俗楽に対する「雅正の楽」という意味をもっており、大宝令(701)で創設された雅楽寮(うたまいのつかさ)で所管された外来の音楽と舞を指していました。現在、雅楽という言葉は狭義ではこれら外来の音楽と舞(管絃・舞楽)のみを指す場合が多いのですが、正式には日本古来の音楽や舞(国風歌舞)や平安時代に新しく作られた歌曲(催馬楽・朗詠)を含めた総称を「雅楽」と呼びます。
 雅楽寮に始まるこれら雅楽の伝承は、現在の宮内庁式部職楽部(くないちょうしきぶしょくがくぶ:重要無形文化財団体指定/総理府技官)に至るまで、1200年以上も形を変えることなく綿々と受け継がれています。また、現存する合奏音楽としては世界最古と言われており、その音楽的あるいは歴史的価値が高く評価されています。




  1. 管絃(かんげん)

  2. 楽器だけによる合奏形式の雅楽


  3. 舞楽(ぶがく)

  4. 合奏に舞を伴う形式の雅楽


  5. 歌曲(かきょく)

  6. 催馬楽(さいばら)・朗詠(ろうえい)などの平安時代に作られた歌曲


  7. 国風歌舞(くにぶりのうたまい)

  8. 神楽歌(かぐらうた)・東遊(あずまあそび)など日本古来の歌舞